「旅館業許可の申請をしようとしているけど、許可が下りるまでどれくらいかかるの?長引く場合はどうすればいい?」
旅館業許可は書類審査に加えて現地検査があるため、民泊新法の届出より時間がかかります。「すぐに許可が取れる」と思って物件を契約してしまい、開業まで半年以上かかってしまったというケースも少なくありません。標準的な期間と、審査が長引くケースへの対策を事前に把握しておきましょう。
旅館業許可の標準的な取得期間
事前相談から許可取得まで:4〜6か月が目安
旅館業許可は、書類を提出してから許可を取得するまでの期間だけでなく、その前の事前相談・設備工事の期間も考慮に入れる必要があります。
- 保健所・消防署への事前相談:2〜4週間(予約から実施まで含む)
- 消防設備の整備・工事:2〜8週間(業者選定・発注・工事・確認)
- 申請書類の作成・提出:1〜2週間
- 保健所の書類審査:2〜4週間
- 現地検査・許可取得:1〜2週間
これらを合計すると、事前相談の開始から許可取得まで最短で3か月、設備工事に時間がかかる場合や差し戻しが発生した場合は6か月以上かかることもあります。物件を探す段階から逆算してスケジュールを組むことが重要です。
審査が長引くケースと対策
ケース①:書類の不備による差し戻し
保健所の書類審査で最も多いトラブルが、書類の不備による差し戻しです。図面の記載事項が不十分・縮尺が指定と異なる・必要書類の一部が欠けているなどが主な原因です。差し戻しが1回発生すると審査が1〜2か月延びることがあります。
【対策】保健所への事前相談時に必要書類・書き方を細かく確認する。行政書士に書類作成を依頼することで差し戻しリスクをほぼゼロにできる。
ケース②:消防設備の基準不適合
消防署への事前相談なしに設備工事を行い、施工後に「設置基準を満たしていない」とわかってやり直しになるケースがあります。感知器の設置場所が基準を満たしていない・受信機の設置位置が不適切などが原因で、やり直し工事に数週間〜1か月以上かかることがあります。
【対策】消防署への事前相談を申請書類の作成前に完了させる。消防設備業者に消防署確認済みの仕様で施工してもらう。
ケース③:現地検査で指摘事項がある
保健所の現地検査で、申請書類と実態の不一致・設備の基準不適合などが指摘される場合があります。指摘事項を修正してから再検査になるため、1〜2か月の追加期間が発生します。
【対策】申請書類と実際の設備・間取りを完全に一致させる。現地検査前に自己点検リストで確認する。
ケース④:審査が混み合う時期
春・秋の旅行シーズン前は申請件数が増え、保健所の審査が混み合います。繁忙期を避けた申請タイミングの設定も、期間短縮の一手段です。
期間を短縮するための総合戦略
旅館業許可の取得期間を短縮するためには、複数の手続きを並行して進めることが重要です。
- 保健所への事前相談と消防署への事前相談を同時並行で進める
- 事前相談の内容を踏まえて設備工事を早期に発注する
- 行政書士に申請を代行してもらい書類不備のリスクをゼロにする
- 物件の用途地域・管理規約を物件契約前に確認しておく
まとめ
- 旅館業許可は事前相談から許可取得まで4〜6か月が目安
- 書類の不備・消防設備の基準不適合・現地検査での指摘が審査長引きの主な原因
- 消防署への事前相談を先に完了させてから設備工事を発注することが重要
- 複数手続きの並行進行と行政書士への依頼で期間を最短化できる
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