「Airbnbにはホスト向けの補償制度があると聞いた。これだけで十分なのか、別途保険に入る必要があるのか知りたい。」
Airbnbはホストを守るための補償制度を用意していますが、その内容や適用範囲は国によって異なります。日本国内でホストとして運営する場合、この補償制度だけでは十分にカバーされないリスクがある点に注意が必要です。この記事ではAirbnbの補償制度の内容と、別途保険加入が必要になるケースを解説します。
Airbnbの補償制度の基本的な仕組み
ホスト損害保証とホスト責任保険の2本柱
Airbnbの「ホストのためのAirCover」には、ゲストによる設備の破損等をカバーする「ホスト損害保証」と、ゲストがケガをした場合などにホストの法的責任を補償する「ホスト責任保険」が含まれています。海外では手厚い補償として知られていますが、これらの内容がそのまま日本にも適用されるわけではありません。
日本国内のホストにはAirCoverの一部が適用されない
Airbnbの公式な説明によれば、ホストのためのAirCoverに含まれるホスト損害保証・ホスト責任保険は、日本国内で宿泊先を提供するホストには適用されず、代わりに「日本ホスト保険」が適用される仕組みになっています。海外の一般的な解説記事の内容をそのまま日本の運営に当てはめてしまうと、実際の補償内容と認識にズレが生じるおそれがあるため注意が必要です。
Airbnbの補償だけではカバーしきれないケース
通常の摩耗・経年劣化は対象外
ホスト損害保証は、通常の使用による摩耗や経年劣化による損傷は補償の対象外としています。設備の自然な老朽化と、ゲストの過失による破損の切り分けが難しい場合、補償が認められないケースもあります。
近隣住民への延焼や、Airbnb以外の予約経路には適用されない
Airbnbの補償はあくまでAirbnbのプラットフォームを通じた予約に限定されるため、他のOTA経由の予約や直接予約には適用されません。また、火災が近隣の建物に燃え広がった場合の近隣住民への賠償や、営業できなかった期間の収益補償など、Airbnbの補償ではカバーされない領域も存在します。
別途保険への加入を検討すべきケース
複数のOTAを併用している場合
Airbnbに加えてBooking.comなど複数のOTAを併用している場合、それぞれの補償制度は各プラットフォーム経由の予約にしか適用されないため、予約経路をまたいで一貫した補償を確保するには、施設全体を対象とした施設賠償責任保険への加入が有効です。
延焼リスクや建物自体の損害に備えたい場合
近隣への延焼や、火災による建物本体の損害まで備えたい場合は、民泊対応の火災保険への加入が別途必要になります。Airbnbの補償はあくまでゲストの行為に起因する損害賠償を主な対象としており、建物自体の損害保険とは性質が異なる点を理解しておく必要があります。
まとめ
- Airbnbの補償は「ホスト損害保証」と「ホスト責任保険」の2本柱で構成されている
- 日本国内のホストにはAirCoverの一部が適用されず、代わりに日本ホスト保険が適用される仕組みになっている
- 通常の経年劣化や、Airbnb以外の予約経路で生じたトラブルは補償の対象外となる
- 複数OTAを併用する場合や延焼・建物損害に備えたい場合は、別途施設賠償責任保険や民泊対応の火災保険への加入を検討する
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監修者


渡邊 雄一郎
トライアド行政書士事務所代表。法科大学院修了・法務博士・行政書士。民泊専門サービス「民泊GO」を運営し、住宅宿泊事業の届出、旅館業許可、特区民泊を中心に、消防・建築・近隣対応まで含めた民泊の立ち上げ支援を行っています。


