「無許可のまま民泊を運営しているとどうやって発覚するのか知りたい。行政はどんな方法で調査しているのか教えてほしい。」
無許可営業の発覚経路は一つではなく、近隣住民からの通報、OTA上の表示義務のチェック、行政による抜き打ち調査など複数のルートが組み合わさって摘発につながっています。この記事では、無許可営業が発覚する主なきっかけと、行政がどのように調査を行っているかを解説します。
近隣住民からの通報が最も多い発覚経路
騒音・ごみ出し・不審な出入りへの苦情が調査の端緒になる
多くの自治体では、民泊専用の通報・相談窓口を設けており、騒音やごみ出しのトラブル、見慣れない外国人の頻繁な出入りなどをきっかけに近隣住民から通報が寄せられるケースが最も多いとされています。届出住宅であれば標識で届出番号を確認できますが、標識が掲示されていない、または番号が確認できない施設は、通報を受けた行政が優先的に調査する対象になりやすい傾向があります。
OTA(民泊仲介サイト)経由での発覚
許可番号・届出番号の表示義務違反はプラットフォーム側でもチェックされる
Airbnb・Booking.comなど主要なOTAは、掲載時に旅館業の許可番号または住宅宿泊事業の届出番号の表示を求めており、番号が確認できない物件は掲載停止の対象となる運用が進んでいます。行政側もOTAの掲載情報を定期的に確認し、番号の記載がない施設や、番号と実際の届出内容に矛盾がある施設を洗い出して調査を行うケースがあります。
行政による抜き打ち調査・立入検査
規制強化が進む自治体では調査の頻度も上がっている
京都市や東京23区の一部など、民泊規制の強化が進む自治体では、民泊対策専門チームの増員や、朝夜を問わない抜き打ち調査の頻度引き上げが進められています。実際に営業実態のある施設を訪問し、届出内容と実態に相違がないかを確認する運用が強化される傾向にあります。
保健所・消防による立入検査もきっかけになる
旅館業許可の施設に対する定期的な立入検査や、消防設備の点検の過程で、届出内容と異なる部屋数・定員での運営が発覚するケースもあります。近隣からの通報がなくても、法定の定期検査を通じて実態が明らかになることがある点に注意が必要です。
宿泊者名簿の不備からの発覚
警察からの照会や事故対応時に記録の不備が発覚することがある
旅館業法・住宅宿泊事業法では宿泊者名簿の備え付けが義務付けられており、警察からの照会や、宿泊者に関するトラブル対応の過程で名簿の不備・未整備が発覚し、そこから無許可営業や届出内容との相違が判明するケースもあります。
まとめ
- 近隣住民からの通報が無許可営業発覚の最も多いきっかけとなっている
- OTAの許可番号・届出番号の表示義務チェックからも発覚につながる
- 規制強化が進む自治体では行政による抜き打ち調査の頻度が上がっている
- 保健所・消防の定期的な立入検査を通じて実態が判明することもある
- 宿泊者名簿の不備が警察照会や事故対応をきっかけに発覚することもある
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監修者


渡邊 雄一郎
トライアド行政書士事務所代表。法科大学院修了・法務博士・行政書士。民泊専門サービス「民泊GO」を運営し、住宅宿泊事業の届出、旅館業許可、特区民泊を中心に、消防・建築・近隣対応まで含めた民泊の立ち上げ支援を行っています。


