「マンションで民泊を始めるにあたり、管理規約に何を盛り込んでおけば近隣トラブルを防げるのか知りたい。」
分譲マンションで民泊を運営する場合、管理規約の内容が近隣トラブルの発生しやすさを大きく左右します。この記事では、民泊を認める際に管理規約に盛り込んでおくとよい内容を解説します。
民泊を認める場合に規約で明確化すべき運営条件
運営形態・利用可能な住戸の範囲を明記する
管理規約で民泊を認める場合は、家主居住型に限定するのか、家主不在型も認めるのかといった運営形態や、対象となる住戸の範囲を明確に定めておくことが重要です。曖昧なまま認めてしまうと、後から「聞いていた話と違う」というトラブルにつながりやすくなります。
共用部分の利用ルールを定める
共用エントランス・エレベーターの利用や鍵の受け渡し方法
宿泊者による共用エントランスやエレベーターの利用方法、オートロックの解錠方法、鍵の受け渡し場所などを規約や細則で定めておくことで、見知らぬ人物の出入りに対する住民の不安を軽減できます。特にオートロック付きマンションでは、鍵の受け渡し方法をあらかじめ明確にしておくことが重要です。
騒音・ごみ出しに関するルールを明文化する
宿泊者への注意事項の掲示・伝達方法を義務付ける
騒音防止や、ごみの分別・収集日の遵守について、事業者が宿泊者に対して事前にどのような方法で伝達するかを規約や細則に盛り込んでおくと、トラブル発生時に「事業者がルールを周知していたかどうか」を確認する基準になります。
違反時の対応と管理組合への報告体制
違反があった場合の是正手続きと報告フローを定めておく
民泊運営に関するルール違反が発生した場合の是正の手続きや、管理組合への報告フローをあらかじめ規約や細則に定めておくことで、トラブル発生時に迅速な対応が可能になります。規約の整備は、民泊を認める・認めないの判断だけでなく、認めた後の運用まで見据えて行うことが重要です。
民泊を禁止する場合も規約の書き方次第でトラブルを防げる
反対に民泊を禁止する場合であっても、単に「民泊禁止」とだけ定めるのではなく、住宅宿泊事業法に基づく届出住宅・国家戦略特区法に基づく認定住宅・旅館業法に基づく許可施設のいずれも対象に含むことを明記しておくことが重要です。定義が曖昧なままだと、後から「これは民泊にあたらない」という主張を招き、規約の実効性が損なわれるおそれがあります。
まとめ
- 運営形態や対象住戸の範囲を管理規約で明確に定めておくことがトラブル予防の第一歩
- 共用エントランスの利用方法や鍵の受け渡し方法を規約・細則で明文化する
- 騒音・ごみ出しに関するルールの宿泊者への伝達方法を規約に盛り込む
- 違反時の是正手続きと管理組合への報告フローもあらかじめ定めておく
- 民泊を禁止する場合も、届出住宅・認定住宅・許可施設を含む形で対象を明確に定義しておく
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監修者


渡邊 雄一郎
トライアド行政書士事務所代表。法科大学院修了・法務博士・行政書士。民泊専門サービス「民泊GO」を運営し、住宅宿泊事業の届出、旅館業許可、特区民泊を中心に、消防・建築・近隣対応まで含めた民泊の立ち上げ支援を行っています。


