「民泊新法の届出と旅館業許可、収益的にはどちらで始めた方がいいの?初期コストも気になる。長期的にどちらが有利か知りたい」

「とりあえず届出で始めて、うまくいったら許可に切り替えよう」という考え方もありますが、物件によっては最初から旅館業許可を取得した方が圧倒的に収益性が高くなります。どちらが自分の物件に向いているかを、収益性・初期コスト・リスクの3つの観点で比較してみましょう。

収益性の比較

民泊新法の届出(年間180日制限)

民泊新法の届出で営業する場合、最大でも年間180日(月平均15日)しか稼働できません。上乗せ条例がある地域ではさらに少なくなります。

  • 最大稼働日数:年間180日(上乗せ条例でさらに制限される場合あり)
  • 月間最大稼働:15日程度(上乗せ条例がない場合)
  • 年間売上イメージ:1泊1万円×180日=180万円(OTA手数料・経費前)

旅館業許可(通年営業)

旅館業許可を取得すれば年間制限がなく、稼働率65%(年間237日程度)で運営することも可能です。

  • 最大稼働日数:年間365日(実際の稼働率は60〜70%程度が目安)
  • 月間稼働:稼働率65%で月約20日
  • 年間売上イメージ:1泊1万円×237日=237万円(OTA手数料・経費前)

同じ物件・同じ単価でも、旅館業許可の方が年間で50〜100万円以上収益が高くなることが多いです。上乗せ条例が厳しいエリア(週末のみ営業可の場合など)では、差がさらに広がります。

初期コストの比較

民泊新法の届出

届出にかかる初期コストは比較的低く抑えられます。住宅用火災警報器の設置(数万円)と届出書類の作成費用(行政書士に依頼する場合3〜8万円)が主なコストです。旅館業許可に必要な大規模な設備工事は不要です。

旅館業許可

旅館業許可の取得には、消防設備の設置工事(15〜100万円以上)・衛生設備の整備・申請費用(行政書士に依頼する場合15〜40万円)など、届出より多くの初期投資が必要です。ただし、この初期投資は収益の差で回収できる計算になります。

  • 初期投資の目安:旅館業許可の方が届出より50〜150万円程度多くかかる
  • 回収期間:年間収益差が50〜100万円の場合、1〜3年で回収できる

どちらが向いているかの判断基準

  • 民泊新法の届出が向いている:副業として気軽に始めたい・初期投資を最小限にしたい・物件が住居専用地域にある
  • 旅館業許可が向いている:上乗せ条例が厳しいエリア・本格的な投資として取り組む・長期的に収益を最大化したい

まとめ

  • 収益性は旅館業許可の方が高い(通年営業・上乗せ条例の制限なし)
  • 初期コストは民泊新法の届出の方が低いが、旅館業許可の初期投資は1〜3年で回収できる
  • 上乗せ条例が厳しいエリアでは旅館業許可の収益優位性がさらに大きくなる
  • 自分の物件・エリア・目標収益に合わせて制度を選択する

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