「まず民泊新法の届出で始めて、軌道に乗ったら旅館業許可に切り替えようと思っている。そういう切り替えってできるの?どんな手続きが必要?」
民泊新法の届出で営業を開始してから旅館業許可に切り替えることは可能です。「まず届出で始めて様子を見る→収益が安定したら旅館業許可を取得して通年営業に移行する」というステップを踏む事業者も増えています。ただし、切り替えには正しい手順を踏む必要があります。
届出から旅館業許可への切り替えが有効なケース
切り替えを検討すべきタイミング
以下のような状況になった場合、旅館業許可への切り替えを検討する価値があります。
- 180日制限に近づいてきた:年間180日に近づいてきた段階で旅館業許可の申請を開始し、取得後すぐに通年営業に移行できる
- 上乗せ条例の制限が収益を圧迫している:週末のみの営業では目標収益に届かないと判断した時点で切り替えを検討する
- 需要の高さが確認できた:届出での運営で物件の需要・稼働率が良好と確認できたら、より高い収益を目指して旅館業許可を取得する
切り替えの手続きの流れ
ステップ①:旅館業許可の申請を開始する
民泊新法の届出での営業を継続したまま、旅館業許可の申請手続きを並行して進めます。旅館業許可の申請中も、民泊新法の届出での営業は180日制限の範囲内で継続できます。
ステップ②:設備整備・申請書類の作成
保健所・消防署への事前相談を行い、旅館業許可に必要な消防設備・衛生設備などの整備と申請書類の作成を進めます。設備基準を満たすための工事が必要な場合は、この段階で行います。
ステップ③:旅館業許可の取得
保健所の書類審査・現地検査を経て旅館業許可証が交付されます。許可取得後は、年間制限なしの通年営業が可能になります。
ステップ④:民泊新法の届出を廃業届で終了する
旅館業許可を取得したら、民泊新法の届出の廃業届を管轄の都道府県に提出します。旅館業許可と民泊新法の届出を同一物件で同時に運営することは、基本的にできません。廃業届を提出し忘れると両者が重複した状態になるため、必ず手続きを行ってください。
ステップ⑤:OTAの設定を変更する
OTAの掲載ページを旅館業許可での運営内容に変更します。届出番号から旅館業許可番号に変更し、営業日数の制限解除に伴うカレンダーの設定変更・定員の見直しなども行います。
切り替え時の注意点
旅館業許可の取得には4〜6か月かかる
民泊新法の180日が近づいてから旅館業許可の申請を始めても、許可取得まで4〜6か月かかるため、その間に営業停止期間が生じる可能性があります。180日の残りが60日を切ったあたりから申請を開始することをおすすめします。
廃業届の提出を忘れない
旅館業許可取得後に民泊新法の廃業届を提出しないまま運営を続けると、届出事業者としての義務(定期報告など)が残り続けます。切り替え後は速やかに廃業届を提出してください。
まとめ
- 民泊新法の届出から旅館業許可への切り替えは可能
- 180日制限に近づいた段階または収益改善が必要と判断した時点で申請を開始する
- 許可取得中も届出での営業は継続できる
- 許可取得後は廃業届を提出して届出を終了する(忘れると二重状態になる)
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