「予約した人数より多くのゲストが宿泊しているのを見つけた。定員オーバーの場合、どう対処すればいいのか知りたい。」
定員を超えた宿泊は、火災時の避難や衛生管理の観点から安全上のリスクを高めるだけでなく、住宅宿泊事業法上の基準にも抵触するおそれがある重大な問題です。この記事では定員オーバーが発覚した場合の対処法と、未然に防ぐための工夫を解説します。
定員はどのように定められているか
床面積に基づく宿泊者一人あたりの基準がある
住宅宿泊事業法のガイドラインでは、居室の床面積を宿泊者一人当たり3.3平方メートル以上確保することが求められています。この基準は防火・避難上の安全性や衛生環境を保つためのものであり、単なる目安ではなく法令上の要件である点を理解しておく必要があります。
定員オーバーが発覚した場合の対処法
まず事実確認を行い、宿泊者名簿と照合する
定員オーバーが疑われる場合は、まず宿泊者名簿に記載された人数と、実際に滞在している人数を照合します。事前に予約されていない人数の宿泊者がいることが確認できた場合、住宅宿泊事業法上の記録義務にも関わる重要な問題として対応する必要があります。
超過人数の退去または追加料金での正式契約を求める
超過している人数について、その場での退去を求めるか、定員内に収まる範囲で追加料金を徴収したうえで正式に宿泊者として登録し直すかを、ハウスルールに定めた規定に基づいて判断します。いずれの対応を取る場合も、その場の口約束ではなく、OTAのメッセージ機能などを通じて記録に残る形でやり取りすることが重要です。
退去に応じない場合は管理会社・警察と連携する
超過人数の宿泊者が退去に応じない場合、無理に実力行使で対応するのではなく、住宅宿泊管理業者や管理者に現地対応を依頼し、状況が改善しない場合は警察に相談することが適切です。特に深夜など安全確保が難しい時間帯は、無理な単独対応を避けることが重要です。
定員オーバーを未然に防ぐための工夫
チェックイン時の本人確認で人数を照合する
非対面チェックインであっても、宿泊者名簿への記載を求めるプロセスの中で、予約人数と実際の宿泊者情報を照合することで、後からの水増しに気づきやすくなります。全員分の情報を記載してもらう運用を徹底することが重要です。
スマートロックの暗証番号を予約人数に応じて管理する
スマートロックを導入している場合、予約時に申告された人数に応じて、共有する暗証番号や合鍵の数を管理することで、無断で人数を増やされるリスクを一定程度抑えることができます。合わせて、追加の宿泊者を迎える場合は事前連絡が必要である旨をハウスルールに明記しておきましょう。
まとめ
- 定員は床面積に基づき宿泊者一人あたり3.3平方メートル以上を確保することが法令上求められている
- 定員オーバーが疑われる場合はまず宿泊者名簿と実際の滞在人数を照合して事実確認を行う
- 超過人数への対応(退去または追加料金での正式登録)は記録に残る形でやり取りする
- 退去に応じない場合は実力行使を避け、管理会社や警察と連携して対応する
- チェックイン時の人数照合とスマートロックの管理で定員オーバーを未然に防ぐことができる
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監修者


渡邊 雄一郎
トライアド行政書士事務所代表。法科大学院修了・法務博士・行政書士。民泊専門サービス「民泊GO」を運営し、住宅宿泊事業の届出、旅館業許可、特区民泊を中心に、消防・建築・近隣対応まで含めた民泊の立ち上げ支援を行っています。


