「新宿区にある物件で民泊を始めたい。届出の手順と必要書類を知りたい。新宿区独自のルールがあると聞いたが、どう対応すればいいの?」
新宿区は東京都内でも民泊の届出件数が最も多い地域の一つで、2026年時点でも新規の届出・相談が続いています。一方で独自の上乗せ条例によって民泊新法の届出での営業が大幅に制限されており、正確な手順と注意点を把握することが開業成功の鍵になります。
新宿区で民泊新法の届出をする基本的な流れ
届出の窓口は東京都
民泊新法(住宅宿泊事業法)の届出は、新宿区の窓口ではなく東京都の担当窓口(東京都福祉局)またはオンラインシステム(民泊制度運営システム)を通じて行います。新宿区は条例によって営業制限を加えていますが、届出手続きの窓口は東京都であることを覚えておいてください。
届出の主な流れ:①用途地域・管理規約・上乗せ条例の確認 → ②住宅用火災警報器の設置 → ③届出書類の作成 → ④東京都へのオンライン届出 → ⑤受理後に営業開始
届出に必要な書類
民泊新法の届出に必要な主な書類
新宿区の物件で民泊新法の届出を行う場合、以下の書類が必要です。基本的な書類は全国共通ですが、マンションの場合は管理規約の添付が求められます。
- 住宅宿泊事業届出書:オンラインシステムで入力・提出
- 住宅であることを証する書類:所有物件の場合は建物の登記事項証明書、賃貸の場合は賃貸借契約書のコピー
- 各階平面図:住宅用火災警報器の設置場所・各部屋の用途と面積を記載
- 管理規約のコピー(マンションの場合):民泊禁止の記載がないことを確認してから添付
- 委託契約書(家主不在型の場合):住宅宿泊管理業者との契約書のコピー
新宿区独自の上乗せ条例による制限
住居専用地域では平日の営業が禁止されている
新宿区では「新宿区住宅宿泊事業の適正な運営の確保に関する条例」により、住居専用地域において民泊新法の届出での営業に制限が設けられています。具体的には、月曜日の正午から金曜日の正午までの営業が禁止されており、実質的に金曜日の正午から月曜日の正午まで(週末のみ)しか営業できません。
一方、住居専用地域以外(商業地域・住居地域など)では、この営業時間の制限は適用されません。物件がどの用途地域に所在するかによって、収益への影響が大きく変わるため、届出前に必ず用途地域を確認してください。
新宿区での取り締まり強化を踏まえた注意点
届出件数の多さに比例して監視も強化されている
新宿区は東京23区の中で住宅宿泊事業の届出件数が最も多い区の一つとされており、それに伴い区・都による監視・指導も強化されています。実際に2025年11月には、複数の施設に対して業務停止命令、一部事業者に廃止命令が出された事例も報じられています。届出内容と実態に相違がないよう、営業日数・管理体制を正確に記録・運用することが、こうした取り締まりの対象とならないための基本です。
新宿区で届出を円滑に進めるためのポイント
事前確認を徹底して差し戻しを防ぐ
新宿区の物件で届出を行う場合、上乗せ条例の内容・用途地域・管理規約の3点を届出前に必ず確認することが、差し戻しと後のトラブルを防ぐ最も重要なステップです。特に住居専用地域にある物件は、週末のみの営業制限を踏まえた収益シミュレーションを事前に行い、採算が取れるかどうかを慎重に検討してください。
まとめ
- 新宿区の民泊新法の届出は東京都の窓口またはオンラインシステムで行う
- 必要書類:届出書・住宅証明書類・平面図・管理規約(マンションの場合)
- 住居専用地域では月曜正午〜金曜正午の営業禁止(週末のみ営業可)という制限がある
- 届出件数の多さに伴い区・都による監視・指導が強化されており、正確な記録・運用が重要
- 届出前に用途地域・管理規約・上乗せ条例の3点確認が必須
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監修者


渡邊 雄一郎
トライアド行政書士事務所代表。法科大学院修了・法務博士・行政書士。民泊専門サービス「民泊GO」を運営し、住宅宿泊事業の届出、旅館業許可、特区民泊を中心に、消防・建築・近隣対応まで含めた民泊の立ち上げ支援を行っています。


